Dさん 経産婦

前々から自分が子供を授かった時は助産院で産みたい!と思っていた私。
上の子を授かった時は助産院でのお産に憧れていましたが、フリースタイル出産を取り入れている、近くの産婦人科でお世話になることになりました。
産婦人科もとても良かった部分もありますが、1人キツイ助産師さんがいて、あっという間に進んでいく陣痛、初産で右も左も分からない状態で痛みに声を上げていると「最初から痛がりすぎだ痛みに弱い人なの?」「帝王切開になるかもよ」と脅され…呼吸も何も分からない、教えてももらえず、苦しい中自分で答えを見つけてゆくような気分でした。仰向けのまま楽な姿勢に変えられず、スタッフが足りないので仕方ない…と陣痛に耐えました。その後助産師さんが替わり、その人がとても優しい人だったので嫌な思いのまま終わらずに済んだのです。でも絶対、絶対、次こそは安心して身を任せられる助産院が良いなと思いました。そして第2子の妊娠がわかり、現在の住まいから近いこちらの矢島さんにお世話になることになったわけです。

前回、初産で5時間で産んだので、ちゃんとこちらに辿り着けるかそれだけ心配でしたが…やはりこちらに到着して45分程で産んで自分自身でもビックリでした。
陣痛開始からは2時間20分くらいかな?でもその短い時間の中には感謝の思いがたくさんつまっています。
矢島さんに着いた時点ですでに“別世界”に突入しており理性はぶっ飛んでおりました。内診を何とか終え、お産の和室に入ると夫がアロマを焚いていてくれていると香りで分かり、2歳の息子が絶叫している私へ「かあちゃんスッゴイね!」とニコニコしているのが見えました。
イスにもたれかかると、皆さんの手が腰に肩にあちこちからのびて、さすってもらっているんだなとわかりました。
一本ではなく、何本もの手…。その手のぬくもりのあたたかかった事…・これぞ「手当て」ですよね。お母さんが子供にする「痛いのとんでけー!」とおんなじ。
優しくて、とてもありがたかった。前回は仰向けだったので、さすってもらう事がなかったので、後陣痛の手のぬくもりがこんなにも痛みが和らぐのか!と思いました。
もちろん痛いのですが、気持ちの上での安心感、すべてさらけ出した上でなお包んでもらえるというのは痛みの質さえ変えるのですね。